当施設では、新型コロナウイルス感染拡大を予防するため、2月26日よりご家族様の面会制限を行ってきました。しかしながら、毎週のように会いに来てくださっていたご家族の方の顔を見ることができず「不安で動悸がする」という利用者様や、感染予防のためであるという説明をなかなか記憶できず、「最近家族が来ないから、何かあったんじゃないか」とご心配される利用者様もいらっしゃいました。

 

そこで、施設内で無線で通信できるWIFIを利用し、オンラインでの面会を始めました。タブレット端末（アイパッド）2台を使い、1台は1階に訪れたご家族のもとに置いて、通信で“テレビ電話”できる体制を整えました。

 

取材に協力して下さったのは、老健に入居しているお母様と面会にいらっしゃった息子さんです。相談員がテーブルの上にアイパッドをセットすると、通信を開始する様子を不思議そうにじーっと眺めていらっしゃったお母様。息子さんの顔が映ると、息子さんの声を聞こうと一生懸命に顔を傾けて画面に耳を寄せていらっしゃいました。

お母様は画面に向かって話しかけることに慣れていないのか、最初はお返事程度でしたが、息子さんが食べたいものを聞いたり、飼っている猫の話をしてくださったりするうちに表情も和らぎにこやかにお話しされていました。

 

傍にいれば会話を交わさなくても自然と時間が過ぎる面会ですが、オンライン面会では画面でしか見えない分、いつもより相手の表情を見て、声をよく聞いているように思いました。

 

 

現在、オンライン面会は予約制で、春日ケアセンター1階の相談課ブースにご家族様が来ていただける場合のみ、ご利用者様との通信が可能です。

時間帯や曜日についてはお問い合わせいただくようお願いいたします。