金沢のひな人形は4月3日まで飾る
春日花アレンジ
もう飾りましたか?
春日ケアレジデンスにアンティークなひな人形
早いもので二月もあと10日ほど。今年はオリンピックイヤーなので、29日までありますが、それでも二月はいつもより時間が経つのが早く感じられます。
そして、女のお子さんのいらっしゃるお家からは、共通のつぶやきが聞こえてきそうです。
「あ、おひなさま、飾らんなん!」
冬の寒さ、コロナウィルスやインフルエンザ対策などに翻弄されているうちに、ひな人形を出すのがつい後回しになっていませんか。
金沢ケアレジデンスには、かわいいアンティークなひな段飾りが登場しました。

金沢春日ケアレジデンスにお目見えしたお雛さま
知り合いの方が大事にされてきたものを譲り受けたのですが、内裏雛をはじめお人形の保存状態がとても良く、着物もとてもきれいです。橘の実や桜の花も一つひとつ布で縫いこまれており、丁寧な手仕事がうかがえます。
そして、一番下にはとってもかわいい貝飾りが!
二枚貝の中に、赤ちゃんと手毬などのおもちゃが収まっています。真っすぐにそろっている前髪がとても愛らしくて、思わず手に取ってしまいました。
- 内裏雛
- 赤ちゃんが顔をのぞかせる貝飾り
そして、花アレンジを手掛けてくださっている花あしらい「セレソ」の北原さんが、桃の花を添えてくださいました。ひし餅も加わり、ひな段がぐっと華やかになりました。
金沢では4月3日まで楽しんでOK
前田利家公の命日が3月3日だから?!
ところで、ひな人形はいつまで飾っておいてもいいのでしょうか?
慌てて飾り、3月3日を過ぎて慌ててしまう…こんな思いをしている人も多いのではないでしょうか。金沢の老舗、人形の堀川さんのホームページによると、ひな人形は立春を過ぎたら二月の中旬、遅くとも桃の節句の一週間前までに飾るのが適当とのこと。初節句の場合は、一月から飾ることをおすすめするそうです。
そして、石川県では4月3日まで飾られるお家も多いそう。早く片付けないと婚期が遅れると言い伝えられているけれども、特に根拠はないので気にしないでいいと書かれていました。早めに飾り、ゆっくり楽しむのがいいということですね。
いろいろと調べてみると、加賀藩主の前田利家公の命日が3月3日なので、金沢城下ではお殿様の亡くなった日にお祝いをするのも気が引けるということで、旧暦に合わせて一カ月後まで飾るという風習が残っているようです。
諸説あるようですが、せっかく飾ったひな人形、すぐに片付けるのはもったいない。価値観も多様化しているこの時代、娘の婚期が遅れるとかなんとかという考え方も古いようにも思いますし、ひな人形と一緒に迎える早春の季節をゆっくり楽しみたいものです。
ネコヤナギと菜の花が春の訪れを告げる

ネコヤナギのふわふわがかわいい花アレンジ
ひな人形の隣には、春の訪れを告げる花アレンジです。

ネコヤナギ
ネコヤナギのふわふわした薄いグレーの花穂がかわいらしいです。桜やモクレン、コブシなどの冬芽は、丈夫なりんぺんに包まれていて触ると固く、花が咲く姿を想像しにくいですが、ネコヤナギは一足早く早春に花を咲かせ、冬の寒さに疲れた心をほっとなごませてくれます。
- 深紅のダリア
- 菜の花の若い茎
深紅のダリアや黄色の菜の花も、鮮やかなビタミンカラーで見ているだけで元気になれそうです。
さて、元気が出てきたところで、うちもひな人形を飾ろうと思います。