医療法人社団 仁智会

花*ひろば

愛子さまの五葉ツツジと、悠仁さまの高野槇と

春日花アレンジ

金沢春日ケアセンターの敷地内にとても“ロイヤルな場所“があるのをご存知ですか?

それは、正面駐車場を囲むように配置された植え込みの一角にあります。

ケアセンター正面の一角で清楚な白い花を咲かせる五葉ツツジ

ちょうどゴールデンウィークのこの時期に白い花が咲く五葉ツツジ(シロヤシオ)と、しなやかな針葉が特徴のコウヤマキです。五葉ツツジは、敬宮愛子さまのお印。そして、コウヤマキは秋篠宮悠仁さまのお印として知られている木です。

お印とは、皇族の方が身の回りの調度品などに名前の代わりに付ける印章、トレードマークです。誕生した時やご結婚された時に両親や祖父母から贈られ、男性は樹木をモチーフに、女性はお花の印をもらい受けることが多いようです。

最近は、一般の方もお子様の誕生を機に、オリジナルの印章をデザインして刺繍したり図案を額に入れて飾るご家族も増えているようですよ。

ふんわりとした白い花…純真さの象徴

 

五葉ツツジは、白くふんわりした花を咲かせます。花びら5枚が丸く輪を描くように大きく広がっており、斜め下に少しうつむくような咲き方をします。そして、葉も枝先から5枚の花びらのように開き、白とグリーンのお花が枝をさわやかに飾っているように見えます。

皇太子ご夫妻が休暇をお過ごしになることもある栃木県の那須の御用邸にも群生しているとのこと。

2007年、金沢春日ケアセンターが元菊町に移転新築した際に、栃木県にお住まいの親戚からお祝いにと紅白の五葉ツツジをいただき植樹しました。金沢の地にもしっかりと根付き、毎年美しい花を咲かせ、利用者さまやご家族、職員、そして地域の方々の目を楽しませてくれます。純真な花木の姿を見ているだけで、心が穏やかになりますね。

高野山に多く植生するコウヤマキ

まっすぐな幹と凛とした立ち姿が美しい

五葉ツツジの隣にたたずむのは、コウヤマキです。漢字では「高野槇」と書きますが、その名の通り和歌山県の高野山に多く生えていることからこの名前が付いたそうです。

五葉ツツジを植樹した際に、前年2006年にお生まれになった悠仁様のお印もということでコウヤマキを一緒に植えました。11年の時を経て、主幹はまっすぐに成長し、枝ぶりも堂々としてきました。コウヤマキの「マキ」は漢字では「真木」とも書き、木の中の木、一番の木という意味が込められています。病害虫にも水にも強い。一方で、その針葉は柔らかく手に刺さるようなことはありません。

金沢でも五月の連休は、雨も少なく一年で最もすがすがしい季節です。こどもの日を前に、五葉ツツジの清楚で優しいお花と、コウヤマキの強くしなやかな立ち姿は、子供たち、孫たちの健やかな成長を願うご両親や祖父母の方の想いを代弁してくれているようでもあります。