医療法人社団 仁智会

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【春日ケア・前庭の花木】武家屋敷の秋を彩る庭木たちーモッコク、金木犀

ブログ春日花アレンジ

赤や黄色の飾りをつけて秋を演出

金沢春日ケアセンターの前庭には様々な花木が植えられており、四季折々それぞれの季節に応じた花や実をつけて私たちを楽しませてくれます。秋は、赤や黄色の飾りをつけるモッコクや金木犀が五感を刺激します。

モッコク

金木犀

モッコクも金木犀も「三大庭木」として、モチノキとともに庭造りに適した樹木として昔から親しまれている常緑樹です。モッコクは「江戸五木」として、江戸時代から人気のある庭木でもあります。秋冬でも葉が落ちず、深い緑が残り、葉の間からのぞくモッコクの赤い実や金木犀の黄金の花が秋にふさわしく温かい印象を与えています。

モッコクも金木犀も、金沢に多く残る武家屋敷の庭には必ずあるといっていいほど愛用されています。ですので、この季節になると城下町全体が何となく温かい色合いに包まれ、ほのかに甘い香りに包まれます。

モッコク

モッコクは花の香りがラン科の石斛(せっこく)に似た木という意味で江戸初期に「木斛(もっこく)」と命名されたといいます。初夏にはアイボリー色の花を咲かせます。そして、秋には花とは反対に赤い実をつけ、そこにメジロやヒヨドリなどの野鳥が実を食べにやって来ます。

赤い実を狙って野鳥がやって来る

金木犀

金木犀はこの時期、おなじみの香りの強い花を咲かせます。「キン」は花の黄色を金色に見立てたもので、「モクセイ」は樹皮が動物のサイ(犀)の肌に似た木という意味です。黄色の花は、その年にできた葉の付け根に密集しているのが特徴で、強い香りとは裏腹に花は葉の陰に隠れているように見えます。

青空に映える金木犀