医療法人社団 仁智会

花*ひろば 2017年12月一覧表示

晩秋の霊峰白山ー赤と紫の競演ー

春日花アレンジ

ワイルドで圧倒的な華やかさに…ため息

もう12月ですが、少し前に金沢春日ケアレジデンスに飾られた花アレンジを紹介します。

大きく開いたクジャクの羽根のように放射状に花が咲き乱れて、絢爛豪華(けんらんごうか)という言葉が似合いますね。深い赤や紫に彩られた枝と印象的な花々は、華やかさと静けさを併せ持つ晩秋の霊峰白山の景色を思い起こさせます。

 

深い赤と紫が高貴な匂いを放つ

 

中でも一番深い色合いを見せるのは、紫色の花を鈴なりにつけたグラジオラス。ラテン語で「剣」(つるぎ)という意味の通り、細く長い茎に添うように花が開きます。グラジオラスは紫のほか、赤やピンクの花を咲かせる種類もあります。色によって花言葉が異なるそうで、紫色の花は「情熱的な恋」とのこと。まさに、この花アレンジのイメージにぴったりです。

 

秋の野山をそのままに…

グラジオラスの手前に、花器から流れる滝のように活けられているのは、ユキヤナギのしなやかな枝です。真っ赤に色づいた葉が、秋の野山そのものをここに持ち込んだように日々色を深めていきます。春には真っ白な花をつけるユキヤナギも晩秋には赤の衣装をまとって、全く別の表情を見せるのですね。

 

つやつやした野ばらの実や、深紅のダリア、英語で「Glory Liliy (栄光のユリ)」と呼ばれているグロリオサの花びらに…ちょうど夕日が差し込んできました。赤のグラデーションがカーテンのように揺れて、なんとも贅沢な光景です。

 

白山のお花畑で見かける、ミヤマリンドウ

赤い花の間から開きかけたつぼみをのぞかせるのは、秋を代表する山野草のミヤマリンドウ。白山での夏山登山の思い出がよみがえってきます。リンドウは室堂付近や、比較的なだらかなコース観光新道、展望歩道沿いに広がるお花畑で見かけます。30~50㎝で背丈も低く、可憐に咲く青紫の花。登山者の疲れも優しく癒してくれるのです。

 

上を向く、青紫の可憐な花リンドウ