医療法人社団 仁智会

花*ブログblog一覧表示

豪雪に耐え…今、花開く

春日花アレンジ

桜の季節も終わり、これからはカラフルなお花の開花が楽しみな時期ですね。

金沢春日ケアセンターでも見つけました!

一階にある喫茶・売店「グリーン・ケア・メッセ」から見える中庭に咲く色とりどりの花たち。

さいた、さいた、チューリップの花が♪♪

昨年の晩秋にデイケアの利用者さまが球根を植えてくださったものです。デイケアに通われている時に、ていねいに育ててくださいました。

記憶に新しい今冬の“ドカ雪”にも負けず、しっかりと花開いてくれました!

 

見事に花開いたチューリップ

チューリップの開花には寒さも不可欠

「あの大雪で、あの寒さで球根がだめにならなかったの?」と疑問も持ってしまいますが、チューリップの開花には一定期間の低温期が必要なのだそうです。低温期の間に球根内部では植物ホルモンが作られ、球根内の栄養を花や茎のもとに送る活動が進みます。そして、春になり気温が上がってくると芽が一気に伸び始めて開花へと向かうのです。

暖冬だからといって、チューリップの花も早く開花するとは限らないとのこと。逆に低温期がなく、球根の中で十分な準備ができないままのため、開花が遅れることもあるそうです。

寒さで鍛えるときれいに咲く。見た目より、なかなかメンタルの強そうな花ですね。

ケアセンターの交差点

喫茶グリーンのカフェテーブルから中庭を眺める

この一階の中庭は、春日ケアセンターのちょうど中心にあり、吹き抜けになっています。

リハビリルームにも面していて、日々のリハビリに励む利用者さま、館内のお散歩を楽しむ老人保健施設やグループホームなどの利用者さま、ご家族に会いに来た方々の交差点にもなっています。すれ違い様に会釈を交わし、「お疲れさま~」と声を掛け合い、そして立ち話に花開くことも。

いつもご紹介している玄関ロビーのお花とはまた違った癒しの空間です。

 

ならんだ、ならんだ、赤 白 黄色♪♪

どの花みても きれだな♪♪

寒く厳しい冬を乗り越え、大きな花、小さい花をそれぞれにつけて咲き誇る姿にエネルギーをいただいて、また一日一日を頑張っていこう!という気持ちになりますね。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

“雪疲れ“を癒す一輪

春日花アレンジ

思わぬ豪雪に見舞われている今冬、幹線道路を含めて交通網がマヒし、北陸新幹線も運休の事態に陥りました。

当法人のデイケアやデイサービスなどのサービスもいっときストップせざるを得ない事態に陥り、利用者さまをはじめ関係の方々には大変ご迷惑をおかけしました。

一日に50㎝を超えるどか雪が降り続くと、狭い路地の多い金沢では除雪も追いつかず外に出ることもできない事態に陥ります。特に高齢者の方々にとっては、日常生活の様々な面でのご負担がとても大きいと思います。

ぐったりと雪疲れを感じた方も多いのではないでしょうか。

 

梅、桃の花を待つ間に楽しむ花…木瓜

木瓜の淡いピンク色に癒されます

今日はそんな雪疲れを癒してくれる一輪をご紹介します。

ボケというお花、聞いたことありますよね。カタカナで書くとちょっとかわいそうな名前ですが、漢字では「木瓜」と書きます。

果実が瓜(うり)に似ていることに由来しています。もともとは、「もけ」と呼ばれていたそうですが、呼び方が変化して「ぼけ」となったとのこと。

花びらの淡いピンクのグラデーションを見ているだけで何ともほっこりした気持ちなりますね。

梅や桃の花が咲く前の、この季節に楽しめるお花です。

 

金沢春日ケアセンターロビーにて。雪景色を背景に映えるピンクの花束

この木瓜の花は、金沢城公園にもあります。春夏に比べてお花や緑の少ない真冬の城内で、薄紅色の木瓜がちらほら咲いているのを見つけるのが常連の散歩者の楽しみだそうです。

 

弾むような、まあるい花で気持ちもアップ!

木瓜の周りには、濃いピンクのピンポンマムやこでまりの白い花があしらわれています。どちらも、まあるいコロンとした手毬の形が特徴です。こでまりは、その花の姿を鈴に見立てて、鈴懸(すずかけ)という別名もあります。

 

まだまだ寒さ、荒天が続きそうな金沢の冬。お身体に気を付けて、元気にお過ごしくださいね。

在宅での生活で、お困りのことがありましたらお気軽にご相談ください。

 

良いお年をお迎えください

春日花アレンジ

門松は、「神様、こちらに来てください」のメッセージ

今年もあと三日。毎年のことですが、年の瀬の心地良い慌ただしさを感じる日々です。

時代が進んでどんどん便利になっても、日本人にとって正月の準備は普遍的なイベントの一つですね。

門松や注連縄(しめなわ)の飾りはその代表です。こちら金沢春日ケアセンターやケアレジデンスでも大ぶりの門松を準備しました。

金沢春日ケアレジデンス玄関の門松

ご存知の通り、年神様をお迎えする目印となるのが門松です。幸せを運んで山から降りてくる時に合わせて、「こちらに来てください」とのメッセージを発信するため、各家庭でできるだけ大きなものを用意する風習が平安時代からあるそうです。「竹」がメインに見えますが、本来は「松」を主に使っていました。

松は冬も葉が落ちない針葉常緑樹。竹は生命力が強い植物の代表格。枯れない=長寿の象徴でもあります。

 

長寿の象徴「門松」を前に、「老いること」を考える

今年一年を振り返ってみますと、キーワードとして良く耳にしたのが「AI」という言葉です。AIは「Artificial Intelligence」、日本語に訳すと「人工知能」です。学習するロボットがデータを数値化して情報を分析し、傾向と対策をアウトプットしてくれる仕組みのことです。日進月歩で技術開発が進み、私たちの生活にももう入り込んできました。車の自動運転や快適な生活を手助けしてくれる家電はもちろんのこと、会話などのコミュニケーションも人間に近い状態でできるようになってきました。介護の世界も例外ではなく、介護者向けのロボットスーツはご存知の方も多いと思いますが、今やリハビリテーションのほか、レクリエーションでもコミュニケーションロボットの導入を進めている施設もあります。

 

進化を続ける人工知能

これらのロボットは、まだまだ進化を続ける伸びしろを感じます。確かに人手が不足しがちな介護業界を支える可能性は秘めているものの、本当に高齢者の幸せにつながるような機能を果たしてくれるのか、まだ課題も多いのが現状です。ロボットが人間の脳をほぼ完全に模倣できるようになり、高齢者ができないことをできるようにすることはできても、「老いることの意味」「老いてこその良さや楽しみ」への理解はどこまでできるのかは未知数です。

 

年神様をお迎えする目印となる門松

「今日もあんやとねー」

「あんたの顔見ると元気出るわ」

こんな会話を交わしながら、利用者さまとの関係を深めケアを続けている介護や看護のスタッフ。そこには、高齢者を敬い、「老いること」の良さを理解し尊重する想いがこめられています。決して、「できないことを補おう」、「できるようにしてあげよう」という気持ちだけではありません。今後進むであろう人とAIとの共生の前に、人が担うこと、ロボットが担うことを丁寧に見つめ直す必要があるかもしれませんね。

話が難しくなってしまいました…。

今年も利用者さまやご家族様、地域の皆様には大変お世話になりました。

来年もどうぞよろしくお願いいたします。よいお年をお迎えください。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

金沢のクリスマスは、白が似合う

春日花アレンジ

金沢の冬にぴったりのクリスマスアレンジ

先週末、いきなりの大雪に見舞われた金沢。

今日はそんな金沢に似合うお花を紹介します。

金沢春日ケアレジデンスのクリスマスアレンジです。白を基調とした上品な華やかさを演出しています。

白を基調にしたクリスマスの花アレンジ

 

週末の大雪…「いやー、油断ならんわ」と思わず声を出された方も多いのではないでしょうか。

車のタイヤなど準備は万端ですか?

温暖化のせいか、金沢でも12月に大雪になることは珍しくなったこのごろ。

水を散布する融雪装置

昭和時代の金沢は、11月中旬を過ぎたらもう雪が積もって当然という感覚でした。いわんやクリスマス…をや。クリスマスのイルミネーションがきらめく竪町や片町の商店街も、足元は溶けかかった雪と融雪装置からあふれる水でぬかるみ、点検や調整が追い付かないのか所々で融雪の穴から噴水のように水が吹き上げていることも多々、それを通り過ぎる車が歩道に跳ね上げ…、楽しいそぞろ歩きにはならないこともしばしば…。でも、悪いことばかりではありません。正真正銘のホワイトクリスマスを味わうことができましたから。

 

ふわふわの白、研ぎ澄まされた白

 

白いお花も、種類によっていろいろな趣があります。星の形をした「ホワイトスター」は、名前の通り五枚の花びらがバランス良く開き、涼し気に瞬いています。正式名は「オキシペタラム」(鋭い花弁)と呼ばれ、白のほかに淡いブルーの花もあります。結婚式のブーケなどに“サムシングブルー”として取り入れられることが多いですね。

深い赤が際立つ

アレンジの中央には、クリスマスカラーの深い赤。カラーやストックの花がエレガントに咲き誇っています。

ストックは一枚の布をふんわりと巻いたような形状が特徴ですが、実はこの部分は花ではありません。仏炎苞(ぶつえんほう)と呼ばれ、「がく」だそうです。中心部分にガクに守られるようにして顔を出している黄色い軸が花です。白いカラーはおなじみですが、深い赤紫のもとても存在感があります。女性の服の襟(カラー)に見えることからカラーと呼ばれているそうです。

ふんわりした襟に見えるカラー

 

 

 

 

 

 

白銀の輝きを乗せたグリーン

花アレンジ全体をまとめるのは、クリスマスカラーの緑色。

クリスマスリースなどの飾りにも使われるヒムロスギ。先端がところどころグレーに染まり、さりげなく雪が舞っているような動きを感じます。ヒムロと聞くと、特に金沢の人は「氷室」という字を連想しますが、漢字は「檜榁」と書きます。ヒノキ科の針葉樹です。葉は針状ですが、触っても痛くなく、頬を近づけてみると森のいい香りがします。

そして、ユーカリもほんのり灰色がかったスモーキーな色合いが落ち着きを与えています。葉の一枚一枚が大ぶりで、慌ただしく過ぎていく年の瀬にもゆったりとした時間の流れを感じることができます。

今週末のクリスマス、雪はどうなることやら。

降っても、降らなくても、家族や友人と幸せなひと時を過ごすことができるといいですね。

 

 

 

 

 

 

晩秋の霊峰白山ー赤と紫の競演ー

春日花アレンジ

ワイルドで圧倒的な華やかさに…ため息

もう12月ですが、少し前に金沢春日ケアレジデンスに飾られた花アレンジを紹介します。

大きく開いたクジャクの羽根のように放射状に花が咲き乱れて、絢爛豪華(けんらんごうか)という言葉が似合いますね。深い赤や紫に彩られた枝と印象的な花々は、華やかさと静けさを併せ持つ晩秋の霊峰白山の景色を思い起こさせます。

 

深い赤と紫が高貴な匂いを放つ

 

中でも一番深い色合いを見せるのは、紫色の花を鈴なりにつけたグラジオラス。ラテン語で「剣」(つるぎ)という意味の通り、細く長い茎に添うように花が開きます。グラジオラスは紫のほか、赤やピンクの花を咲かせる種類もあります。色によって花言葉が異なるそうで、紫色の花は「情熱的な恋」とのこと。まさに、この花アレンジのイメージにぴったりです。

 

秋の野山をそのままに…

グラジオラスの手前に、花器から流れる滝のように活けられているのは、ユキヤナギのしなやかな枝です。真っ赤に色づいた葉が、秋の野山そのものをここに持ち込んだように日々色を深めていきます。春には真っ白な花をつけるユキヤナギも晩秋には赤の衣装をまとって、全く別の表情を見せるのですね。

 

つやつやした野ばらの実や、深紅のダリア、英語で「Glory Liliy (栄光のユリ)」と呼ばれているグロリオサの花びらに…ちょうど夕日が差し込んできました。赤のグラデーションがカーテンのように揺れて、なんとも贅沢な光景です。

 

白山のお花畑で見かける、ミヤマリンドウ

赤い花の間から開きかけたつぼみをのぞかせるのは、秋を代表する山野草のミヤマリンドウ。白山での夏山登山の思い出がよみがえってきます。リンドウは室堂付近や、比較的なだらかなコース観光新道、展望歩道沿いに広がるお花畑で見かけます。30~50㎝で背丈も低く、可憐に咲く青紫の花。登山者の疲れも優しく癒してくれるのです。

 

上を向く、青紫の可憐な花リンドウ